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現在の不夜城「ラスベガス」は、ある3人の男の出現によって創り上げられた—その2

Howard Hughesハワード・ヒューズ(Howard Hughes)
航空、映画産業を中心とする一大グループを作り上げた実業家。
多くのハリウッド女優と浮き名を流し、33歳の時、世界一周飛行で、それまでの記録を半分に塗り替える。
42歳の時、ジャンボ機より大きな木製飛行艇(スプールス・グース)を作ったが、初飛行の失敗により、人嫌いになり、写真を撮られる事や、人と会う事を避けるようになった。

1966年、長年マフィアに支配され続けた街を一変させる一人の男がラスベガスに現れます。
レオナルド・デカプリオ主演の映画「アビエーター」のモデルにもなった男、20世紀を代表する大富豪ハワード・ヒューズ。巨万の富を築きながら、狂気の果てに亡くなった伝説的な人物。

この時代に急発展を遂げた航空産業で莫大な資産を有する彼は、まだ発展途中だったラスベガスに
アメリカンドリームを託し、航空会社TWAの売却でえた500億ドル(約60兆円)もの資金でラスベガスの
ホテルを次々とマフィアの手から買収します。
彼が最初に手に入れたカジノ・ホテルは、1967年4月に買収したデザートイン・ホテル。その後わずか半年ほどで、サンズ、フロンティアといっ たカジノ・ホテル、そしてカジノを2軒買収。続いてランドマークホテル、リノのカジノや地元のテレビ局、航空会社、農場まで手を伸ばし1年でラスベガスのホテル&カジノの4分の1を手に入れる勢いだった。

1969年カジノライセンス法を改正し、大手企業の参入を促した。
1980年代は、カジノ&ホテルの会計監査基準が一層厳しくなると共に、ヒューズの買収劇によって、それまでマフィアに牛耳られていた牙城が崩れ、ヒルトンなどの上場企業の参入を可能にし完全にマフィアは撤退した。
こうしてラスベガスをマフィアの血に濡れた歴史から開放していったのです。
ラスベガスはマフィアが牛耳るカジノシティから総合的なレジャーリゾートへと変身していく。そのきっかけを作ったのがハワード・ヒューズなのである。

こうしてラスベガスは安全でクリーンな街へと変貌をとげ、だれもが安心してカジノやショーを楽しめるようになり、安心して訪れる観光地となりました。
さらに、ホテル同士にもサービスや設備向上の競争心が生まれ、人々をより魅了するためのアイデアが組みこまれていきました。

そして同時に、諸所の不祥事が発覚する度に監査機関である「ゲーミング・コントロール・ボード」の管理システムを強化し、不正の面でもクリーンなカジノを作り上げっていったのです。


The Aviator Trailer
映画「アビエーター」のモデルになったハワード・ヒューズ


そして、その後のハワード・ヒューズが築いたラスベガスでのこと。
1983年、スターダスト・ホテルのローゼン・タールと言う人物にまつわる、一連の殺人事件が明らかになった。彼は、自家用車に仕掛けられた爆破からかろじて逃げ、国外に姿を消した。
この事件を元に作られた映画が、ロバート・デ・ニーロ、シャロン・ストーン主演の「カジノ」。
映画も実話通り、その車の爆破シーンから始まる。映画の撮影は、リビエラで行われたが、カジノ経営とマフィアが密接な関係にあった当時の裏と表の様子を知る上でも、「カジノ」は貴重な映画だ。

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