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現在の不夜城「ラスベガス」は、ある3人の男の出現によって創り上げられた—その1

Bugsyベンジャミン・シーゲル(Benjamin “Bugsy” Siegel)
彼のあだ名は、バグジー(Bugsy=虫けら)。陰ではこう呼んだが、彼はバグジーと呼ばれることを非常に嫌がっていた。
1906年2月28日、ブルックリンの貧しい家庭に生まれたシーゲルは、11歳の時にマイヤー・ランスキーに誘われてラッキー・ルチアーノの一味に加わる。
1937年、ニューヨークマフィアであった彼は、西海岸統括の為にロサンゼルスに移住。
当時、ラスベガスは、駅周辺のダウンタウンに、カジノバーが数件あっただけの、さびれた砂漠の街だった。

180cmの長身に甘いマスク、透き通るような青い瞳。本物のギャングだと判っていても、ハリウッドの女たちはシーゲルの虜となった。当時の恋人はハリウッド女優のバージニア・ヒル。彼女と一緒に、ボスのルチアーノの特命でダウンタウンのカジノの様子を見に行った帰り道、砂漠のど真ん中ダウンタウンから約10km離れた場所(現在のホテル群)に、リゾートホテルの建設を思い付く。1944年のことだ。
早速、マフィアのボス達から資金を調達し、カジノとホテル、プール、ギフトショップ、ゴルフ場、射撃場から乗馬クラブまで揃った一大リゾートを建設開始。(実際には既に、エル・ランチョ・ホテルがありました)
ところが、バグジーがイメージの妥協を許さなかった為、当初100万ドルの予定だった建設資金が結局600万ドルに。当然、組織からは批判される事に。そのことは本人もよく知っていたが、「ホテルがオープンして客が押し寄せれば許される」と彼は信じホテルを完成させます。

ついに完成したホテルの名前は、彼女のニックネーム「フラミンゴ」。
1946年12月26日、盛大にオープンしたが、不運にもラスベガスには珍しく大雨が降り、ハリウッドスターを乗せてくるはずだったチャーター便も欠航となり、寂しいオープンを迎えます。
ホテルは経営不振。わずか2週間で一時休業に。ホテルを再開できたのは3ヶ月後、しかし組織は、600万ドルも損害を出した男を許さなかった。さらに赤字経営が続いたため、バグジーが売り上げを着服してるとの噂が流れ、責任を追及されマフィアから狙われる身となります。
1947年6月21日、ビバリーヒルズの邸宅で、9発の弾丸を浴び暗殺された。バグジーは、まだ42歳だった。
刺客が放った銃弾は彼の自慢の青い瞳を奪い去った。それは4メートルも吹き飛ばされて、床に転がっていたという。
バグジー亡きあとフラミンゴを経営したのは、マフィア仲間のガス・グリーンバウム(Gus greenbaum)。彼が暗殺犯だという説が強い。

その後、皮肉な事に、このベンジャミン・シーゲル(バグジー)の射殺事件がマフィアの抗争として新聞の一面を飾り、これがきっかけでフラミンゴの存在が全米に知れ渡りました。 彼が命を賭けてまで建設したホテルを一目見ようと大賑わいを見せ、その後ラスベガスには次々とリゾートホテルが建設されていくのです。
この「フラミンゴ」が現在もストリップの中心にあるフラミンゴ。その後、フラミンゴは多くの人の手に渡り、1971年にヒルトンの傘下に。93年には開業当初の建物を全て壊して新築されます。
現在のサブロビーには、当時のホテルの写真が、寂しく飾ってあるそうです。

ただの砂漠だったラスベガスが、一大カジノリゾートになるきっかけを作った男、ベンジャミン・シーゲル(バグジー)は、映画『ゴッドファーザー』の終盤で暗殺される「ラスベガスの大物」モー・グリーンで、シーゲルがモデルである。やはり眼を撃ち抜かれて絶命する場面がショッキングだ。


Bugsy (1991)trailer
映画「バグジー」のモデルになったベンジャミン“バグジー”シーゲル


カジノの街ラスベガスをつくりあげた実在のギャング、ベンジャミン“バグジー”シーゲルの半生を、「レインマン」のバリー・レビンソン監督がウォーレン・ビーティを主演に迎えて映画化した作品。1930年代のニューヨークで暗躍していた殺し屋バグジー。ボスの命令でハリウッドへ乗り込んだ彼は、そこで出会った女優バージニアと恋に落ちる。彼は2人で訪れたネバダ州の砂漠に、巨大なカジノ付ホテルを建設しようと考えるが…。

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