The movie of a casino weblog
「シンシナティ・キッド」1965年
若くしてその名を知られるギャンブラー、通称シンシナティ・キッドだったが、小銭稼ぎの勝負で危険な目に遭い、街の古株ディーラーのシューターに、素人相手の勝負は避けるよう忠告される。そんな時キッドは、”ザ・マン”の異名をとる伝説のギャンブラー、ランシー・ハワードが街に来ていることを知り、彼との勝負に挑もうとする。
その頃、ハワードと勝負した地元の名士スレイドは、彼に大金を巻き上げられる。それを取り戻すそうとするスレイドは、キッドとハワードの勝負で細工をするようシューターに強要する。気力も充実し勝負に勝つ自信に満ち溢れるキッドは、恋人クリスチャンとの関係や、手助けを申し出る者達を自分の世界から排除し、人生を懸けた勝負に挑む。
「スティング」1973年
1936年。シカゴに近いジョリエットの下町で道路師と呼ばれる詐欺師3人が通りがかりの男から金を奪った。しかし彼らが手にしたその金は、いつもとは段違いの思わぬ金額だった。悪い予感は的中。その金は、ニューヨークの大物ロネガンの手下が、賭博の上がりをシカゴへ届ける為の金だったのだ。怒った組織は、仲間の一人であるルーサーを殺害。彼の復讐を誓ったフッカーは、助けを求めて、賭博師ゴンドルフを訪ねた。最初は嫌がっていたものの、ロネガンの名を聞いて目を光らせるゴンドルフ。2人は、ロネガン相手に一世一代の大バクチを企てるが……。
スティングは、アカデミー賞最優秀作品にふさわしい傑作。ギャンブルを扱った映画の中で間違いなく最高の映画。
「熱い賭け」1974年
人並み以上の知性と才能に恵まれた人間がギャンブルに憑かれ、周囲の人間を裏切り自滅していく姿を描いく。チェコ出身でイギリスで監督となったK・ライス初のアメリカ映画。
NYの大学で英文学を講じる教授アクセルは、夜な夜なカジノに入り浸った揚げ句、負けが4万4千ドルにもなり、カジノの胴元であるシンジケートから返済を迫られてしまう。資産家の祖父に泣きつこうにも、たたきあげの実業家ともなれば、そんな金は出してくれない。万策尽きた彼は、子を思う愛情に負けた母から金を引き出すが、彼はその金を持ってラスベガスへ。だが面白いようにツキまくるものの、結局はスッてしまう。返済のできなくなった彼に、シンジケートは教え子のバスケット試合の八百長を持ちかけてくる……。
“英フリー・シネマ”の中心人物だったライスは、主人公が社会的エリートである設定の本作に於いても、いらだちにも似た孤独と絶望感を見事に描ききり、そのラストとあいまって秀逸だが、通常みられるギャンブル映画とは、はっきりと趣を異としているので、娯楽性に欠ける印象を受けるのは致し方ない。
「マーベリック」1994年
賞金50万ドルの船上ポーカー大会が開かれることになった。ギャンブラーのマーヴェリックは、その大会をめざす途上、女ギャンブラーのアナベラと知り合う。彼らは連邦保安官も交えて、ポーカー大会に乗り込んでいったが…。往年の人気TVシリーズ「マーベリック」をM・ギブソンとJ・フォスターの魅力的な顔合わせで映画化したウェスタン大作で、TVの主演だったJ・ガーナーも保安官役で出演している。元々シリーズの持ち味だったコメディ・タッチは活かされており、R・ドナー作品としても肩の力を抜いてさらっと造り上げたという印象が強い。呆けて楽しめる作品には違いない。D・グローヴァーのゲスト出演(チトやり過ぎか?)をはじめ、遊び心は盛沢山。
「ラウンダーズ」1998年
闇のポーカー・ゲームに魅せられた天才的な勝負師(ラウンダーズ)の青年と、その世界に息づく人間模様をクールに捉える。緊迫感漲る心理ゲームが妙味の、男臭い正当派ギャンブル映画。
NYに住む法学生のマイクは、学費をポーカーで稼ぐカード・ゲームの天才。そんなある日、彼は闇カジノを仕切るロシアン・マフィアのテディKGBに惨敗し、全財産を巻き上げられてしまう。これを機に、ギャンブルから足を洗う決心をしたマイクだったが…。
マジメにやっていれば美しい恋人や将来を嘱望された弁護士の道が開けるにもかかわらず、ポーカーの魅力から逃れられなかった男のヒューマン映画。賭ける一瞬にこそ自分を見出してしまった男たちの、緊迫した駆け引きや巧みな心理戦がスリリングに展開していく。
「オーシャンズ11」2001年
保釈中のカリスマ窃盗犯ダニー・オーシャンは刑務所暮らしの4年間にとてつもない犯罪計画を練り上げていた。それは、ラスベガスの3大カジノの現金がすべて集まる巨大金庫から、厳重な警戒とセキュリティシステムを破って現金を盗み出すというもの。その額なんと1億6000万ドル! オーシャンは旧友のラスティに話を持ちかけ、この計画の遂行に不可欠な各分野のスペシャリストのスカウトを始める。やがて、11人の選りすぐりの犯罪ドリーム・チームが誕生した。こうして11人のプロによる、ミスの許されない秒刻みの史上最大の強奪作戦が始まった……。
「ギャンブルプレイ」2002年
風向明媚なリゾート地、フランス、リビエラ。夜ともなると、ギャンブルと男と女と犯罪の街となり、昼間とはまったく違う表情を見せる。そんな街を舞台に、人生の辛酸をなめてきた男と女が、熱く、めくるめくようなドラマを展開する。カジノの大金と地下に隠された有名絵画を同時に狙うという、周到に計算された大胆不敵な強奪計画。二重三重のサスペンス。裏町でケチなカードに運命を託していた男が、人生最高の賭けに出るハードボイルド・クライム・ムービー。
男が勝負にのぞむ時ーギャンブルのルール
主人公のポリシーであり、ギャンブルでかつために守らなくてはならない10カ条。
もちろん大金を手にするためのものではあるが、男が生きていくこと自体が「勝負」の連続であるとすれば…。
一大人の男として、人生の指針となる言葉にもなる“ライフ・イズ・ギャンブル”、手にしたものが、やがて消えてゆくとしても…。
1、最高にドレスアップしろ
2、ドラッグなんかに頼るな
3、始めたゲームは最後まで続けろ
4、サイコロの目は平等だと思え
5、4を見ろ
6、4を見ろ
7、常にクールに
8、運に身を任せろ
9、“生きた金”を惜しむな
10、強運の“目”を持つ女を手に入れろ
「ザ・クーラー」2003年
情けない中年やらせたら並ぶ者なしのバーニィは、負けるために生まれてきたような男。カジノの専属ギャンブラー“the cooler”。といっても彼の仕事は勝つことではなく、彼はカジノのテーブルに集まってくる客のツキを奪うクーラーになります。ツキに見放された男、バーニィの行くテーブル全てのプレイヤーはすぐ負け始めるのです。その天賦の才能?ゆえに、常にパーフェクトな仕事を行なってきた彼だが、とある美女と恋に落ちたことから、意外なトラブルに巻き込まれていく…。
「007 カジノ・ロワイヤル」2006年
英国諜報部MI6のスパイである殺しのライセンス“00(ダブル・オー)”を取得するため、昇格最後の条件である2件の殺害を実行したジェームズ・ボンドは見事ダブル・オーの称号を得る。最初のミッションとして国際テロ組織のネットワークを絶つ任務を課される。テロ組織の資金源であるル・シッフルと接触を命じられたボンドは、モンテネグロのカジノでル・シッフルと高額の掛け金のポーカー対決を開始する。
人気スパイ・アクションのシリーズ第21弾。原点に戻った今作ではボンドが殺しのライセンスを持つ“007”になる前の物語から始まり、国際テロ組織の壊滅が初任務となるボンドの奔走を活写する。
「ラスベガスをぶっとばせ」2008年
ベン・メズリックのベストセラー・ノンフィクション『ラス・ヴェガスをブッつぶせ!』を映画化したエンタテインメント青春ストーリー。理論的に編み出した必勝法でラスベガスのカジノから大金を巻き上げるエリート学生グループを主人公に、彼らとカジノ経営者とのスリリングな攻防と次第に葛藤渦巻く学生グループ内の人間模様を描き出す。
理系大学の最高峰MIT(マサチューセッツ工科大学)の学生ベン・キャンベル。医者を目指している彼にとって目下の悩みは、そのあまりにも巨額な学費。そんなある日、ベンの頭脳に目を付けたミッキー・ローザ教授が彼を自分の研究チームに勧誘する。その研究テーマは、“カード・カウンティング”という手法を用いてブラックジャックで必勝するためのテクニックとチームプレイを習得するというものだった。一度はためらうベンだったが、チーム内に憧れの美女ジルがいたことも手伝って、学費のためと割り切り参加する。やがてトレーニングを積んだチームは、満を持してラスベガスへと乗り込むと、みごと作戦通り大金を手にすることに成功するのだが…。